最近SNSやニュースでも話題になっている「+217」から始まる電話。
知らない番号から突然かかってきて、つい反射的に出てしまった…という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、+217の電話番号が本当に詐欺なのか、そしてもし出てしまった場合に何が起こるのかをわかりやすく解説します。
はじめに:+217からの電話、結論から言うと“詐欺の可能性が高い”
結論から言えば、+217から始まる電話番号は非常に高い確率で国際電話詐欺です。
「+217」は現在、国際通信の正式な国番号としては未割り当て(予約中)の状態であり、通常の通信で使われることはほぼありません。
そのため、この番号を利用した電話は、番号を偽装した不審な発信であるケースがほとんどです。
+217はチュニジア向けに予約されている番号ですが、現在は正式には使われていません。
そのため、実際に+217からかかってくる電話は詐欺・スパムの可能性が非常に高いです。
うっかり出てしまった場合|情報は盗まれる?
結論から言うと、着信に出て「もしもし」と言っただけでは、個人情報が自動的に盗まれることはありません。
スマートフォンは、通話に出ただけで端末の中身(写真・連絡先・位置情報など)を相手に送る設計にはなっていません。端末が勝手にウイルス感染することもありません。
・端末データの自動送信や抜き取り
・アプリの自動インストールや設定変更
・カメラやマイクの常時起動
・国内での受信側課金(海外ローミング中など特殊な状況を除く)
注意が必要なのは、通話中や通話後にこちらが能動的に行ってしまう行為です。以下に該当する場合はリスクが発生します。
- 名前・住所・生年月日・勤務先などの個人情報を口頭で答えた
- クレジットカード番号や口座番号、ワンタイムパスコードを伝えた
- SMSやメールで送られてきたリンク(URL)を開いた
- 案内に従って別番号へ折り返し発信した(国際プレミアム番号の可能性)
- 長時間の会話に応じ、相手のペースで通話を継続した
・すぐに通話を終了する(切る)
・着信番号をブロックする(端末・キャリアの迷惑電話設定を併用)
・通話履歴とSMSを確認し、不審なリンクは開かない・削除する
・数日間はカード明細・キャリアの通話明細を確認する
・認証コードの通知を求められても絶対に読み上げない
やってしまったこと | すぐにやること | 連絡先・相談先 |
---|---|---|
何も伝えていない/「もしもし」だけ | 番号をブロックし様子を見る | 特になし(不審SMSに注意) |
氏名・住所など基本情報を答えた | 不要な勧誘に注意。各種アカウントの公開情報を見直す | 必要に応じて消費生活センター等へ相談 |
カード番号・口座情報を伝えた | カード停止・再発行、口座モニタリング | カード会社/銀行 |
SMSのリンクを開いた・アプリを入れた | 機内モード→アンインストール/ウイルススキャン、必要なら初期化 | 通信キャリア・端末サポート |
指示された番号へ折り返し発信した | 通話を中断、通話明細を確認しキャリアへ相談 | 通信キャリアのカスタマーサポート |
・「もしもし」と言っただけでは情報は盗まれない
・通話に応じただけでウイルス感染はしない
・最重要は、相手と長く話さない・折り返さない
なぜかかってくるの?目的は「国際電話料金詐欺」
多くのケースは、いわゆる国際電話料金詐欺(海外版ワン切り)です。
相手は折り返し電話をさせたり、会話を引き延ばしたりして、高額な通話料を発生させることを狙います。番号表示は偽装されている場合があり、未割り当てのプレフィックスや見慣れない国番号が使われることもあります。
・ワンコールまたは短時間着信で折り返しを誘う
・配送・料金未納・緊急連絡などを装い会話を継続させる
・自動音声ボットで人が出た番号をリスト化し再度発信する
料金面のポイントを整理します。
- 国内で受信しただけでは、通常、受信側に通話料はかからない
- こちらから折り返し発信すると国際・有料番号の通話料が発生する
- 海外渡航中のローミング時は、着信でも料金が発生する場合がある
・不明な海外番号への折り返しは避ける
・通話を長引かせない(相手の質問には答えない)
・「+」で始まる見知らぬ番号は基本的に無視する
・端末の着信拒否機能で番号をブロックする
・キャリアの迷惑電話対策サービスを有効化する
・二要素認証のコードは電話やSMSで絶対に伝えない
今後の対策|かかってきたらどうすればいい?
「うっかり出てしまった…」という経験をした後でも、しっかり対策をしておけば同じ被害を防ぐことができます。
ここでは、スマートフォンで簡単にできる再発防止策と安全を守る行動のポイントをわかりやすく紹介します。
着信履歴から該当番号をタップし、「ブロック」「着信拒否リストに追加」を選択しましょう。
これで同じ番号から再び電話が来ても自動的に拒否されます。
iPhoneやAndroidどちらの機種でも設定可能です。
番号の先頭に「+」が付くものはすべて国際電話です。
海外に知り合いや取引先がいない場合は、基本的に出ないようにしましょう。
また、見慣れない国番号(例:+217、+231など)が表示されたら、迷わず無視・ブロックが鉄則です。
詐欺電話のあとに届くSMSやメールには要注意です。
「未払い料金があります」「荷物が届きませんでした」などの文面で、偽サイトへ誘導するケースが多く報告されています。
リンクを開かず削除し、心配な場合は公式サイトやアプリから直接確認しましょう。
万が一、不安なやり取りをしてしまった場合は、早めの相談が安心です。
通信キャリア(docomo、au、SoftBankなど)や警察の「#9110(警察相談専用ダイヤル)」、
または消費者ホットライン(188)でも対応してもらえます。
専門の相談員が被害の有無を確認し、今後の対応をアドバイスしてくれます。
相談先 | 電話番号 | 受付内容 |
---|---|---|
警察相談専用ダイヤル | #9110 | 詐欺電話・迷惑電話の通報・相談 |
消費者ホットライン | 188(いやや!) | トラブル全般の相談窓口(各地域の消費生活センターへ) |
通信キャリア(docomo / au / SoftBank など) | 各社カスタマーセンター | 迷惑電話ブロック設定や通話明細確認 |
日本の国番号は「81」です。
そのため、「+81」以外で始まる番号は海外からの国際電話です。
思い当たる相手がいない場合は、出ない・折り返さないが基本のルールです。
・不審な番号は出ない・折り返さない
・着信拒否やキャリア設定で再発防止
・SMSやリンクは絶対に開かない
・不安なら警察や通信会社へすぐ相談これらを意識するだけで、詐欺電話から自分と家族をしっかり守ることができます。
おわりに|まずは“完全無視”が最善の防御策
ここまで見てきたように、+217から始まる電話番号は詐欺・スパムの可能性が非常に高いです。
そして、出てしまったとしても、個人情報を話したり、折り返し電話をしなければ基本的に被害は発生しません。
最も大切なのは、冷静に「無視」を貫くことです。
こうした国際電話詐欺は、あなたの反応を“テスト”しています。
一度出たり折り返した番号は「応答する人」としてリスト化され、別の番号から再びかかってくることもあります。
だからこそ、相手を刺激せず、完全スルー・ブロックが一番安全なのです。
・+217は未割り当ての国番号=詐欺目的の可能性大
・「もしもし」と言っただけでは被害なし
・折り返し電話や長時間通話はリスク増
・番号ブロックと着信拒否を徹底
・心配なときはキャリアや警察に相談
また、今後は「電話番号を検索する習慣」をつけるのもおすすめです。
不審な番号がかかってきたら、ネットで検索すれば多くの場合、他の人の被害報告や注意喚起が見つかります。
それだけでも、詐欺から一歩距離を置ける大きな防御になります。
・知らない番号には出ない・折り返さない
・「+」「海外番号」は詐欺の合図と覚える
・不安な場合は、自分一人で抱えずすぐ相談
あなたの判断ひとつで被害は未然に防げます。
詐欺電話は、年々手口が巧妙化しています。ですが、どんな手口でも共通しているのは、
「あなたの反応を引き出すこと」が目的であるという点です。
出ない・話さない・折り返さない――この3つを意識しておけば、ほとんどの詐欺電話は怖くありません。
・+217からの電話は詐欺・スパムの可能性が高い
・出ても大丈夫、話さず切れば被害なし
・折り返しや長話は高額請求のリスク
・不安なら通信会社・警察・消費者センターへ
焦らず、慌てず、無視とブロックで自分を守りましょう。
あなたがこの記事を読んでいる時点で、すでに「正しい判断」を取れています。
次に同じような電話がかかってきたときは、堂々とスルーでOKです。
詐欺は“反応しないこと”が最大の防御。冷静に行動して、安全な日常を守りましょう。