積水ハウスが被害者となった地面師詐欺事件の真相が明らかになりそうになっています。
積水ハウスの前会長兼最高経営責任者(CEO)の和田勇氏(78歳)が『週刊現代』で、4月に行われる株主総会で、経営陣の刷新を株主提案すると報じられ話題となっています。
地面師詐欺事件や社内騒動の経緯・舞台となった五反田の旅館の今についてまとめます。
積水ハウス地面師詐欺事件|経緯と場所は?
2017年6月、東京都品川区の西五反田の土地をめぐり、地主に成りすますなどして積水ハウスが被害にあった地面師事件。
五反田駅に近い老舗旅館「海喜館」跡の土地(約2000㎡)の売買契約を締結し、積水ハウスが63億円を支払った段階で書類の偽造などが発覚。土地を取得できない事態に直面した事件です。
主導役の自称経営コンサルタント、カミンスカス操氏他17人が逮捕され、そのうち10人起訴されました。(出典)
積水ハウス地面師詐欺事件|旅館海喜館跡の今は
舞台となった五反田の海喜館。現在も建物はあるようです。
【住所】〒141-0031 東京都品川区西五反田2丁目22−6 旅館海喜館跡

https://toyokeizai.net/articles/-/307901

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積水ハウス|クーデターとは
2018年1月24日 和田勇氏は76歳のときクーデターによる代表取締役会長の職を事実上解任。
地面師事件の真相を隠すためにクーデターが仕掛けられたのではないかといわれています。
クーデターを仕掛けたのは?
当時の社長兼COO・阿部俊則氏(現会長)が仕掛けたといいます。阿部氏は和田氏の腹心の部下だったといいます。
なぜクーデーターを仕掛けられたのか?
信頼しあう上司と部下という関係だった、和田氏と阿部氏。
その関係に亀裂が生じたのは2017年6月に発覚した地面師詐欺事件です。
地面師詐欺事件を受け、調査対策委員会を設置し、真相を調査していました。
調査の結果、積水ハウスのこれまでの杜撰な取引が記載され、「阿部社長の退任はやむなし」と報告され、「人事・報酬諮問委員会」でも「阿部退任が妥当」と全会一致で決定。
この調査結果を受けて、和田前会長は、阿部氏に「社長解職動議」を提出。
しかし、阿部氏は多数派工作を事前にしかけ、和田前会長に「会長解職動議」を発動し可決されてしまったのです。
現在の当時作成された報告書の内容は公開されていません。
阿部俊則会長|社内評判は?
このようなクーデターに至ったのは、和田前会長が、国際事業の新規開拓に専念する間、国内事業の全権を担う阿部氏にの顔色を伺う社員が増え逆らえない役員が多くなったからではないかと、和田前会長はいいます。
現在も社内の他関連企業からも様々な意見が和田前会長の元に届くようです。
「数字のプレッシャーがきつく、阿部会長から人間性を否定された」
「島流しのような人事がまかり通り、優秀な社員が次々と辞めている」
その他、経営手腕も疑問視されています。
阿部俊則会長|違反とは?
積水ハウス地面師事件において、経営陣に株主代表訴訟が提起され、善管注意義務違反が問われています。
その理由が、地面師事件では完全に被害者であると考えられていた積水ハウスに、例えば、その契約をする際、行うべき本人確認を怠っていたというのです。
打ち合わせの途中で、偽地主が自分の住所や誕生日、干支を間違えるといった不自然な挙措を見せてもなお、本人確認を実施していなかったのだ。(引用)
「阿部社長の退任はやむなし」と記載された報告書の真相が今後明らかになるかもしれません。
和田氏は、4月下旬の株主総会で、阿部俊則会長と仲井嘉浩社長の退任を求めるということです。
以上、積水ハウス・阿部俊則会長の違反・社内評判は?株主総会で辞任?についてまとめました。